お子さまの健全な成長に大切なのは、規則正しい生活です。情報社会の現代であっても、それは変わりません。 睡眠時間が短くなると、朝が起きられず、朝食を食べる時間が無くなり、脳内へのエネルギー補給ができなくなります。頭や体の活動に必要なエネルギーが足りないことで、授業中は勉強に集中できず、先生から注意を受けることが増え、自己肯定感が下がり、お友だちからの些細な声かけにもイライラしやすくなります。 このように、学校での問題行動の背景には生活習慣の乱れが隠れていることがあります。 特に、ADHDや自閉症スペクトラムの特性をお持ちのお子さまの中には、夜なかなか寝付くことのできないお子さまがおられます。日中の活動を増やすことで過剰なエネルギーを発散し、その後、動の活動で活性化した体や脳を、静の活動でクールダウンすることで、帰宅後落ち着いて過ごせ、スムーズな睡眠へと移行していくことができます。 こどもプラス池田教室は、お預かりする時間だけでなく、ご自宅へ帰られてから学校までの、お子さまの生活を視野にいれた支援をさせていただきたいと考えています。 |
柳沢教授プロフィール
日本体育大学で体操競技を専門に取り組み、卒業後は長野県松本市にある松本短期大学にて教授をとる。子供の体力低下が注目されるよりも以前から、約40年に渡り幼児期の子どもの運動遊びに関する研究に着手した第一人者。指導した子どもの数は8,000人を超える。
また、大脳活動の研究にも着手し、幼児期の運動遊びが脳の前葉前野に好影響をもたらすことを実証している。
理論と実践に裏付けられた「柳沢運動プログラム」は、実践した保育園や小学校で大きな成果をあげ、今多くの自治体で実践されている。
柳沢運動プログラムとは、運動遊びが大脳活動の発達を促し、心と体の発達に寄与するという理論に基づいて、柳沢秋孝先生(松本短期大学名誉教授)が開発した、独自の運動プログラムです。
「くまさん歩き」や「カンガルージャンプ」「クモの巣遊び」といった、ユニークな運動遊びが多数あります。
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朝からシッカリと身体を動かして遊びましょう。 | 動から静に移行させます。静的な活動を挟みましょう。 | その結果、集中力がアップして、日課活動が充実するでしょう。 |
![]() | ![]() | ![]() | 疲れてたくさん眠れる(寝つきが良くなる) |
![]() | いっぱい動いておなかがすく(食欲が増す) | ||
![]() | 体温調節力がうまく働くようになる |
運動遊びは、子どもの心と身体の成長を促すためにとても良い方法です。
生活リズムも整って精神的にも安定するだけでなく、学力アップにも効果的だということが、実証されています。
動ける体を身につけることで、子ども達はどんどん遊びを発展させていきます。
朝の運動は、生活リズムを整えるためにも効果的です。
ADHDの子どもは、健常な子に比べて前頭前野背外側部の活動が異なるという先行研究があります。ここまで行ってきた検証では、運動遊びは集中力を向上させること、その際に前頭前野背外側部の活動が亢進することが明らかにされてきました。
そこで、気になる子にも同様の効果がもたらされるのか検証しました。
方法は研究報告1と同じです。その結果、運動遊びは気になる子にも同様の効果がもたらされることが明らかになりました。
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集中課題を実施しているときの様子。1人ずつ個室で行った。 | 前頭前野の脳活動を測定する装置。額に赤外線光を照額に赤外線光を照射して測定する。 | 運動遊びは、クラス全員で楽しく行いました。 |
健常児 | 発達障がい児(ADHD) | |
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前頭前野の脳活動を測定する装置。額に赤外線光を照額に赤外線光を照射して測定する。 | ![]() |
近赤外線分光法装置(NIRS)で測定した集中課題時の前頭前野局所脳血流動態。
各条件とも、運動または安静の前後にそれぞれ測定して、その差分をプロットした。
その結果、運動条件においてのみ、運動後に左前頭前野背外側側部における活動が大きくなった。